日本大学国際関係学部(三島市文教町)で11月1日、シンピジウム「世界を駆ける『はだしのゲン』」が開催される。主催は安元隆子ゼミナール。
今月1日・2日に開かれる学園祭「富桜祭」の一環として行う同シンポジウム。3部構成からなり、1部は、ゼミ所属の学生たちによる同作品研究の結果報告。日・米・露の学生から見た同作品の印象や原爆体験などについて発表する。
2部は、ロシア語・英語・中国語・朝鮮語の翻訳家たちが集まり、同作品の表現方法や各国の工夫などを話し合う。会場には漫画「はだしのゲン」作者の中沢啓治さんの妻・ミサヨさんが登壇する予定。
3部は、原作者の中沢啓治さんの詩「広島 愛の川」を今年6月に曲にして歌った加藤登紀子さんを招き、トークショーを開く。歌の世界について話すとともに、同曲も披露。映画『紅の豚』で歌われた挿入歌『時には昔の話を』の披露も予定している。
主催の安元ゼミでは、主に日本文化や欧米・ロシアなどの比較文化を研究。今年は漫画「はだしのゲン」をテーマに作品の表現から戦時中の戦争観、国際比較などを中心に研究を行っている。指導する安元隆子教授は「新聞で加藤さんの記事を発見し連絡を取った。学生たちとコンサートに行き、加藤さんの気持ちを受け取った。加藤さんの歌の世界に触れてもらえれば」と話す。
今回のイベントの企画を行った同ゼミの八剱さんは「戦争の恐ろしさはさることながら、原爆の恐ろしさ、核保有国の問題、人間の恐ろしさなどを知ってもらいたい」と話す。
12時30分開場。チケットは、前売り=大人1,800円、学生800円、当日=大人2,000円、学生1,000円。チケットはやまがた楽器(三島市本町)、沼津クラシックサロン(沼津市)で販売している。問い合わせは石原さん(TEL 080-6911-7875)まで。