日本国内でも早咲きの桜「カワヅザクラ」発祥の地として知られている河津町周辺のカワヅザクラが見頃を迎えている。
カワヅザクラは、オオシマザクラとカンヒザクラの自然交雑種と推定されていて、同町田中に現在も存在する原木が由来とされている。特徴はソメイヨシノよりも濃いピンク色で、開花は1月下旬から3月上旬までと長く、1968年ごろから原木からの増殖が行われ、現在周辺には約8000本存在し、河津町の春の名物として多くの観光客が訪れる。
2月24日現在、原木は満開となり、周辺のカワヅザクラは5分~7分咲きとなった。同町産業振興課の相馬百江さんは「例年よりも少し遅めだったが、今週から温度が上がり、週末には見頃を迎えるのでは」と話す。
同町では例年2月10日から3月10日までの1カ月間「河津桜まつり」が開催され、桜の開花と同時に周辺ではライトアップも行われ、昼間とは異なる幻想的なカワヅザクラの魅力を映し出している。
この日東京から訪れた、会社員の福山桂由さんは「家族と一緒に日帰り旅行で来た。タイミングよく見られてうれしい。東京では昼間の花見がメーンだったが、夜桜の美しさに感動した」と話す。