酪農王国オラッチェ(函南町丹那)で2月26日、乳牛の品評会「第44回丹那B&Wショウ」が開催された。
同会は今年で44年目の歴史ある品評会。対象となるのは函南東部農業協同組合に加盟する酪農家14軒が所有する乳牛約1000頭。その中でも酪農家らが選んだ25頭の雌牛が本選に出場した。
コンテストは全10部門で、出産年齢や初産などの出産経験などにより選出。各部門の1位から出産経験のない「ジュニアチャンピオン」と総合優勝の「グランドチャンピオン」が選出される。
審査の基準について営農経済部の田地川順之部長は「基準については、いかに搾乳しやすく、多く乳が取れるかがポイント。搾乳作業しやすいよう、乳房は垂れ下がらず張りがあり、乳房を支える筋肉、そして脚は長く関節より上に乳房があるのが美乳で、生産者から見ても好ましい」と話す。
総合優勝である「グランドチャンピオン」に選ばれたのは、内田利光さんが保有する「ハートロック マエストロ エリー」号が選ばれた。
選ばれた内田利光さんは「過去にも受賞した経験はあるが、うれしい」と話す。現在内田さんが保有する乳牛は120頭。平均して1日33キロの乳を抽出するが、グランプリに選ばれた牛は1日に53キロほどの乳を出すという。
良い乳を産む乳牛について「毎年出産をしてもらい、長く生きてくれる牛が一番」と話し、良い乳を作るコツについて内田さんは「人間と同じでストレスを与えない環境作りが大事。過ごしやすく快適な環境が、良い乳牛を育てるコツ」と話す。