酪農王国オラッチェ(函南町丹那)で3月15日、震災復興イベント「被災していない僕たちが頑張る」が開催される。
東日本大震災の復興イベントとして2012年から開かれている同イベント。会場提供と運営に携わる酪農王国の西村悟部長によると、震災から4年がたち風化しつつある意識を呼び起こし、再び被災地に気持ちを寄せようとの思いから企画したという。
同イベントは、函南や三島、沼津を中心に経験豊富な料理人やパフォーマー、アーティストたちが集まり、その技術への対価を義援金に当てる仕組み。義援金は昨年、100万円ほどが集まり、今年は昨年の規模を上回る51の店舗やイベント、パフォーマンスが行われる。
このほか、海外で「Lovefutbal(ラブフットボール)」と呼ばれる活動を日本で初めて同地で開催する。
アメリカ発のラブフットボールは、ブラジルなどの中南米にサッカーの楽しみを教えるだけでなく、サッカーグラウンドの設営や、サッカー場の作り方指導を通じて、サッカーの楽しみと、サッカーを通した生活の安全、地域経済を支えていこうという取り組み。
今回のイベントは同活動をきっかけに、長泉町在住のサッカー選手でもある片岡大輔さんが企画したもの。片岡さんは「南米に比べて恵まれている日本にいても、サッカーを通じて理解し、協力し合えれば」と話す。
当日は午前中にサッカー場となる同農園トウモロコシ畑のゴミや石を拾う整地活動を行い、午後にはサッカーボールを使ったミニゲームや体験コーナーを展開する予定。事前予約は既に終了しているが、当日参加も可能で、当日参加用のプログラムも用意する。
長泉町出身の片岡さんは、中学卒業後にイギリスへサッカー留学、その後スペイン3部リーグ所属の選手として活躍して帰国し、現在は三島市内の貿易会社に勤めながら、社会人リーグの選手としても活躍している。
今回のイベントについて、「震災に関して、自分はサッカーを通して何ができるか考えこのイベントを考えた。今回は子どもだけでなくその家族に来場してもらい、人々に被災地の現状を知ってもらいたい。義援金を少しでも多く集まるよう呼び掛けをしてきたい」と片岡さん。
「被災地にまだ思い切りサッカーグラウンドでサッカーを楽しむことができない場所もある。今後はこの活動を通して、被災地だけでなく全国の子どもたちと交流をしていきたい」と意欲を見せる。
開催時間は10時~15時。