国立遺伝学研究所(三島市谷田、TEL 055-981-5873)で4月4日、一般公開イベントが開催される。
1949(昭和24)年に開設し、国内外研究者など約500人が勤務する国内唯一の遺伝学専門の同施設。施設内では遺伝学の最先端研究のほか、ゲノム解析の分野では、世界でも有数の設備と技術を誇り、多くの研究者たちに情報提供を行っている。
同イベントは今年で46回目。日頃の研究成果や、科学分野の関心を多くの人に持ってもらうことが目的。
当日は同施設の教授らによる「行動は遺伝するのでしょうか?」「社会のための知識のあり方」をタイトルにした講演や、分子・細胞や、ゲノムや遺伝情報をテーマとした研究成果の展示なども行う。
例年多くの人を集めているのが、同施設で栽培されている、通称「遺伝研の桜」の公開。同施設には研究用として国内200種類・300本のサクラが生息。その数は日本で生息しているサクラ約600種の3分の1に相当。同施設は例年1日だけ一般市民に開放される。
同施設のサクラは、施設設立当時にソメイヨシノの起源について研究していた竹中要博士が研究用として収集・交配して増やしたもので、市の花であるミシマザクラの発見者としても知られる。施設内には国内でも珍しいいソメイベニなども生息していて、さまざまなサクラの姿が楽しめる。
広報担当の小嶋摩子さんは「現在は1分~3分といった所だが、例年この週末が見ごろを迎える。サクラにも多くの種類があり、その変化を楽しんでほしい」と話し、今回の一般公開について「日頃の研究の成果をわかりやすく説明する展示なども用意している。ぜひ多くの人に科学の興味を持ってくれれば」とも。
イベント開催時間は9時~16時。