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沼津の製粉会社、そば粉を使ったビール発売 沼津産そば粉使う

「SoBuckWeat」と坂東社長

「SoBuckWeat」と坂東社長

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 坂東製粉(沼津市西間門)が「月の晦日蕎麦の日」の9月30日、そば粉を使ったビール「SoBuckWeat(ソバックウィート)を発売する。

沼津産のそば粉を使ったクラフトビール「SoBuckWeat」

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 「坂東食料品店」として戦前に食料品の販売やジャムの製造、コーヒーの焙煎(ばいせん)を行い、軍隊や沼津御用邸に納品していた同社。第2次世界大戦の沼津空襲で工場と店舗が焼失。西間門に移転し、政府からの小麦の委託製粉を始めた。順次、製粉機を増やしながら1953(昭和28)年12月に法人登記し、そば製粉もスタート。そばの中心部のデンプン質から成る純白なそば粉「さらしな粉」は白くて透明度が高く、北海道から九州まで全国からの受注があるという。

 ソバックウィートは沼津の畑で自社栽培したそばの実を使ったクラフトビール。「ひねそば」と呼ばれる昨年のそばの実を活用し、「柿田川ブリューイング」(千本緑町)がOEM製造した。

 同社3代目の坂東弘康社長は「昨年のそばの実は、米でいう古米に当たり、価値が下がってしまうため、それを活用しビールを造りたいと思った。『柿田川ブリューイング』の『クリームラガー』のように毎日おいしく飲めるビールを造りたいと思い『柿田川ブリューイング』に製造を依頼した。ビールを販売することで一般のお客さまともつながることができたら」と話す。

 発売を前に、同ビールとバーベキューを楽しむイベント「ソバーベキュー」も開催した。
沼津市から訪れた杉山雄一さんは「そばを感じさせてくれる後味が他のビールにはない味わいだった」、三島市から訪れた若尾房美さんは「とても飲みやすい、柔らかいビールだった。後味にふんわりそばの香りとトロッとした飲み口。初めてのそばビールは、おいしかった」と、それぞれ話していた。

 坂東さんは「構想から約3年、多くの人にこのビールを味わってほしい。来年も第2弾のビールを造っていけたら」と意気込む。

 価格は880円(330ミリリットル)。坂東製粉や坂東製粉ヤフー店などで販売する。

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