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下田の「中年アザラシ」が婿入りへ 傷つきながら求愛する姿も

傷つきながらもコロンに近づく、中年のマックス

傷つきながらもコロンに近づく、中年のマックス

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 沼津にある「あわしまマリンパーク」(沼津市内浦重寺)に2月26日、下田海中水族館(下田市)で飼育されているゴマフアザラシのマックス(21)が「婿入り」を果たした。

顔に傷が目立つマックス

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 あわしまマリンパークには現在、メス2頭・オス3頭の合計5頭のゴマフアザラシを飼育している。コロン(9)とチロル(10)は現在出産の適齢期を迎えており、マックスの婿入りは、コロン・チロルのカップリングを目的としたもの。

 同館の飼育係である松岡幸介さんは「同園にいるオスで適齢期なのは、ここで生まれたパル(22)だが、生まれてすぐに母が死んでしまったため、人工での飼育となった。そのためか、発情期にメスのアザラシを近づけても発情せず、人間の女性飼育員が近づくと発情してしまう」と苦悩を話す。

 マックスの婿入りは、2013年と2015年に続き今回で3度目。2015年の婿入りの際は、コロンとのカップリングに成功し、コロンに妊娠の兆候もあったが、出産に至らなかった。松岡さんは「ゴマフアザラシは慎重で臆病な性格。この2回の経験からコロンとマックスの相性がよく、3度目の正直に挑みたい」とも。

 マックスは人間にすると約50歳前後の「中年」に当たるという。アザラシは一般的にオスのほうが発情期が早いといい、マックスは現在発情期を迎えている。一方、コロンは発情期のタイミングが合わず、マックスの猛アプローチを避けている様子という。

 そのためか、マックスはコロンによる爪のひっかき傷が絶えることなく、顔などに痛々しく残っている。「お互いのフィーリングが合うまでは時間が必要。中年という年齢であれども、めげずに猛アタックしていく姿には見習うところがある」と松岡さん。

 30代の女性来館者は「最近は男性の弱体化などが話題になっているが、この話題を聞いてマックスを応援したいと思った。一生懸命に頑張る姿を応援したい」と笑顔を見せる。

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