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沼津の茶畑で「八十八夜」収穫始まる コロナ禍でも茶畑青々しく

青々しい茶葉を精査する三須さん

青々しい茶葉を精査する三須さん

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 静岡県・沼津地域の茶畑で5月1日、八十八夜を迎え一番茶の収穫が始まった。

今年の新茶をつめたパッケージ

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 雑節の一つ「八十八夜」は、立春から88日目に当たる日を指す。平年は5月2日だが今年は閏年のため5月1日に。この日に摘んだ茶葉は上等な物とされ、不老長寿の縁起物とされている。

 まるも茶店(沼津市東椎路)の三須至高さんは「この時期の茶葉は、冬の寒さに耐えて甘みをしっかり持っている。今年は遅霜の影響も無く順調」と話す。

 三須さんはお茶農家の4代目当主として、約150アールの茶畑と茶工場の運営、自社製造の店舗を運営している。

 自園で育てているのは「やぶきた茶」で、甘みが強く1945(昭和20)年には同県の奨励品種、1953(昭和29)年には農林省登録品種となり日本茶の代表品種とされている。

 今年の生育状況について「今年は好天候に恵まれたが、途中で寒い日が続き、茶摘みは例年とほぼ同じ時期となった。ゴールデンウイークには収穫のピークを迎え、6人で3日かけて一番茶を収穫する。収穫した茶は次の日には店頭に並べている」と話す。

 三須さんは「コロナ禍でもこうしてお茶の葉はしっかり、青々しく育っている。最近は急須だけでなくフィルターインボトルなど、多様なスタイルで若い利用客も増えている。八十八夜の季節の便りを、多くの世代に楽しんでもらいたい」とも。

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