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伊豆長岡の芸者が「オンラインお座敷」配信 コロナ禍で新しい形に挑戦

オンラインお座敷の様子

オンラインお座敷の様子

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 伊豆長岡の芸者によるオンラインイベント「オンラインお座敷」が2月17日、伊豆の国市にある飲食店「九~いちじく~」(伊豆の国市古奈)で行われた。

参加者たちとオンラインで交流する久美さんら

 芸者の九美さんが「日本の和食と芸妓文化を守りたい」と2019年9月にオープンした同店。元旅館の総料理長が料理を手掛け、飲食しながら芸者の踊りなどを見ることができる。九美さんが作りテークアウトを中心に販売するプリンとチーズケーキが人気で、イベントなどでは300個ほどが売り切れることもあるという。

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 新型コロナウイルスの影響で昨年3月ごろからイベントの中止や予約のキャンセルが相次ぎ、売り上げは一昨年より9割減となった。九美さん自身も昨年秋にコロナに感染し、退院後も精神的に不安定な状態が続き店を休業していた。

 九美さんは「病気になった身体的な苦痛よりも、無言電話やうわさ話などの誹謗(ひぼう)中傷による心的苦痛の方が耐えられなかった。しかし、ホームページなどにコロナに感染したことを公表したことで、優しい言葉を掛けたり心配したりしてくれる人の存在に気付けた。前向きに自分が動かないと、伊豆長岡の芸妓文化が途絶えてしまうと思い、オンライン配信に挑戦することにした」と話す。

 今回の「オンラインお座敷」ではZoomを使って、お座敷の踊りや歌、会話などを配信。2回のテスト配信を経て1月29日に初回を行い、今回が2回目の配信となった。前回は機材が整わずパソコン1台で配信したが、客の姿が見えず、反応が分からないなどの問題を解消するため、今回はビデオカメラやモニター、マイク、照明などの機材をそろえた。

 今回は10人が参加。九美さんと芸者のきなこさんが参加者と共に乾杯した後、「梅は咲いたか」「源氏節」「二上り甚句」を三味線の演奏に合わせて舞い、クイズや芸者遊びなどを行った。

 参加者の男性は「40年ぶりに芸者遊びを味わった。九美さんのように分かりやすく遊ばせてくれる人がいて、うれしい。芸者遊びを日本人は嫌うところもあるが、芸者の技術や能力を伝える意味として、今回の取り組みはすごい。画面で会えて感動した」と話す。

 九美さんは「今後オンライン配信がスムーズにできるようになったら、月2回のペースでやっていきたい。若い芸者衆も、アルバイトなどを掛け持ちしながらしのいでいる。みんなのモチベーションを上げられるよう、伝統を守りつつも時代に合った新しい形に挑戦していきたい。コロナで追い込まれている人にもエールを送りたい」と意欲を見せる。

今後のスケジュールや内容はホームページで知らせる。

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