西伊豆にある観光名所「恋人岬」(伊豆市小下田)にクリスマスイブの12月24日、多くのカップルが集まっている。
同所は旧来より恋人たちが鐘を鳴らし合う風習があり、1983(昭和58)年に名称を恋人岬に変更し、30年ほど恋人たちの定番スポットとなっている。同所にはカップルたちが鳴らすと恋愛が成就する「コールベル」(現在工事中)と、通称「幸せの鐘」と呼ばれている金の鐘の2種があり、年間約25万人が同所を訪れる。
イブ当日は通常A4サイズで500円で提供される「カップル証明書」を、一回り大きい特別版を無償で提供。同証明書はすでに延べ約70万人が登録されており、結婚の際に連絡するとご祝儀の電報を送るシステムになっている。
同所スタッフの蜂谷奈津子さんは「電報を送る数は年間800通を超えることも。現在は有料だが、クリスマスイブ・バレンタインデー・ホワイトデーの特別な日だけ無料にしている。年齢に限らず多くの人が愛を誓いに訪れてほしい」と話す。
この日カップル誓約書に書き込みに東京から訪れたキム・セゴンさんとリ・ミリョンさんの2人は高校から付き合って2年。互いのいい部分を「(リさんの)かわいいところ」「(キムさんが)自分のことを大事にしてくれるところ」と照れながら話し、証明書に記入した2人は、岬の先端にある幸せの鐘を鳴らし、互いの愛を誓った。
伊豆地方の天候は晴天で、恋人岬からは雲一つない富士山がくっきりと見えた。千葉県からやってきた女子大学生2人は「今年は彼氏がいなかったが、恋人岬に願いをかなえにやってきた。富士山もきれいで応援してくれている感じがする」と来年の恋愛成就に意気込みを見せる。