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戸田でタカアシガニの放流 地元小中学生が戸田の文化を体験

児童たちがタカアシガニを放流する姿

児童たちがタカアシガニを放流する姿

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 戸田地域の特産品であるタカアシガニの放流が5月24日、戸田港(沼津市戸田)沖で行われた。

漁師から手渡しされるタカアシガニを受け取る児童

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 現生の節足動物では世界最大のカニとして知られているタカアシガニ。深海トロール漁が盛んな戸田地域の特産品で食用として用いられ、古くから定食店のメニューや土産物として人気がある。

 この事業は、タカアシガニの生態調査と資源保護を目的として50年以上前から続いている。例年、関係者と共に地元の小学生や観光客も参加。今年は漁協関係者や地元飲食店関係者と、沼津市立戸田小中一貫学校の5年生から7年生までの児童・生徒など、およそ50人が参加し、放流を行った。

 放流作業は地元漁師らから提供されたタカアシガニ47匹に、児童らが識別用のタグを付け、大きさと重量を測定。その後、港の沖合およそ500メートルまで船で移動し、児童らの手によって1匹ずつ放流が行われた。

 参加した一貫校7年生の生徒は「(タカアシガニは)とても重くて大きかった。船に乗って放流する体験は初めてで、とても楽しかった。放流したタカアシガニが繁殖して、漁獲高が増えてくれれば」と感想を述べた。

 漁業関係者は「毎年行っている歴史ある行事。私も子どもの頃に触れ、タカアシガニの成育や町の漁業について知るきっかけとなった。一昨年は新型コロナウイルス感染症の影響があり初の中止に追い込まれたが、戸田の文化を地元の子どもたちが知ってもらうため、続けていきたい」と意気込む。

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