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伊豆長岡の旅館に犬特化客室 保護犬の活動も重視

(左から)CIOに就任した武智さん、保護犬で看板犬の銀次、かずえさん、望月さんとリニューアルした505号室

(左から)CIOに就任した武智さん、保護犬で看板犬の銀次、かずえさん、望月さんとリニューアルした505号室

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 犬用の客室「ONE to ワン ワンちゃんと快適に過ごせるお部屋 SPECIAL ROOM」が7月29日、伊豆長岡温泉の旅館「八の坊」(伊豆の国市長岡)に完成した。

リニューアルした505号室(関連写真10枚)

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 1913(大正2)年創業の同館。これまで団体客をメインに受け入れてきたが、新型コロナウイルスの影響で、客数が減少。打開策として、犬連れの個人客に特化した集客にシフトしたという。

 一昨年から3回のリニューアルを行い、屋上ドッグラン、玄関前犬専用足湯、犬用露天風呂、犬と一緒に利用できる「八の坊Bar」などを整備した。犬用作務衣(さむえ)を用意するほか、ロビーでは犬の譲渡会を開催する。6月には愛犬連れ訪日外国人客を「イヌバウンド」として商標登録した。

 犬用の客室には、12.5畳の和室を改装。ドッグランに飼い主が一緒に泊まる部屋をイメージして物をなるべく置かない。

 同社専務の望月敬太さんは「父が25年ほど前から犬と共に泊まれる旅館として整備してきたが、リニューアルで愛犬とくつろげる宿へと大きくかじを切った」と話す。

 リニューアルに合わせ、料理や旅館の撮影をしてもらったことが縁でリニューアルの方向性を一緒に考えるようになった写真家でコンサルタントの武智一雄さんをCIO(チーフ・イヌべーション・オフィサー)に起用。

 武智さんは「宿泊者の犬の顧客データを取ってみたところ、保護犬を連れてくる人が多いことが分かり、保護犬の現状について望月さんと勉強を始めた。3カ月に1回ほどのペースでロビーで保護犬の譲渡会を開催し、ロビーで販売している『ワンちゃん絵画』やTシャツ、『八の坊オリジナルワンちゃん作務衣』の収益を保護活動に寄付している」と話す。

 望月さんは「これからも愛犬ファーストのおもてなしで、満足度やリピート率を向上させていきたい。愛犬国家で親日家が多いフランスをターゲットに『イヌバウンド』を増やせれば。福利厚生の一環として、従業員のための託児所ならぬ『託犬所』なども整備していきたい」と意気込む。

 宿泊は1泊2食=2万5,000円~。

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