沼津市在住のフェンシング・女子サーブルの脇田樹魅(じゅみ)選手が5月29日、沼津市立戸田小中一貫学校(沼津市戸田)で「スマートフェンシング」体験講座を開いた。
脇田選手は福岡県出身の25歳。小学5年でフェンシングを始めた。2018(平成30)年のアジアジュニア選手権で5位、2019年の全日本選手権で3位などの成績を収めている。日本女子体育大学卒業後、2023年4月に沼津信用金庫に就職。拠点を沼津に移した。信用金庫内では人事課に所属している。2024年9月に沼津市総合体育館(御幸町)で行われた全日本フェンシング選手権女子サーブル個人では準優勝に輝いた。
沼津市は2019(平成31)年2月、日本フェンシング協会と包括連携協定を締結。フェンシングを通じたまちづくりを推進しており、希望する地元小中学校を対象にフェンシング体験教室を開いている。
当日は小学2年生以上の児童・生徒約50人が参加。脇田選手がフェンシング競技について解説した後、柔らかい剣と導電ジャケットを使って「スマートフェンシング」を体験。1試合3点マッチ、試合時間2分で児童・生徒が試合を行った。スマートフェンシング体験で勝ち上がった児童・生徒代表と脇田選手の対決も行った。
脇田選手は「児童・生徒はとても元気があり、大きな声であいさつをしてくれた。スマートフェンシングの体験は、勝ち負けに関係なく全力で体験に臨んでくれた」と話す。
体験した同校生徒は「「フェンシングを初めて体験して、見る楽しさと実際にやる楽しさを知ることができた。この体験を通してフェンシングに興味を持つことができ、これからフェンシングの試合をテレビなどで見てみたいと思った。貴重な体験ができて良かった」と振り返る。
脇田選手は「子どもたちから『楽しかった』『もっとやりたかった』という声をもらい、うれしかった。練習環境などの課題はあるが、競技としてフェンシングを始めてくれる人がいればうれしい」と」話す。「フェンシングについて、どんなスポーツなのかを知ってもらうことが活動の初期段階で、私たちが一番求めていること。子どもたちがフェンシングについて少しでも詳しく周囲に話すことができる環境を広めていきたい」とも。