
トークイベント「大人の、きほん Vol.2 こだわりの、積み重ね」が4月20日、沼津市民文化センター(沼津市御幸町)で行われた。
(左から)ファシリテーターを務めた雑貨店「hal」店主の後藤由紀子さん、モデルの高山都さん、文筆家でエッセイストの甲斐みのりさん(関連画像3枚)
2024年12月に初開催した同イベント。新たな沼津の魅力を創造するレーベル『N.C./Lab.(ヌマカルラボ)』を立ち上げた同館が、「日々の小さなこだわり」をテーマにさまざまなジャンルで活躍するクリエーターたちとともに「大人の、きほん」を深掘りするトークイベント。
今回、ゲストにモデルの高山都さんと文筆家でエッセイストの甲斐みのりさんを招いた。ファシリテーターは雑貨店「hal」(添地町)店主の後藤由紀子さん。約80人が参加した。
「静岡・沼津との、ご縁」「料理の、コツ」「お薦めの、旅行 カフェ・建物」「おしゃれの、コツ」「健康の、コツ」「マインドフルネスの、コツ」をテーマにトークを繰り広げた。
高山さんは「子どもの頃、裕福な家ではなかったが、母が洋裁をやっていたので、ジャンパースカートなどを作ってくれた。毎年冬になると家族それぞれ好きな毛糸を選んで母にセーターを一編んでもらうのが楽しみだった。装いが自分にくれるパワーを子どもの頃から信じてきた。それが今の自分のアイデンティティーにつながっている」と話した。
富士宮市出身の甲斐さんは沼津お薦めの建築物として、菊竹清訓が設計した「芹沢光治良記念館」(我入道蔓陀ケ原)を紹介。「建物が海の底に沈んでいくような設計されていて、晴れていれば屋上から海も見られる。いつもあまり混んでいないので、独り占めできる。どんな場所に出かけても良いところを見つけられるのは、子どもの頃から続けている『好きノート』のおかげ。誰かのつけた星(口コミ)を信じるよりも、自分の星を信じたい」と解説した。
後藤さんは「ご機嫌でいるために、おしゃれは大事。生きているとさまざまな出来事があるが、自分の身を守るためにも無理は禁物。ストレス解消として、日々の思いを文字に書き出すのはとてもいい手段。人生捨てたもんじゃないなと思う日もあるので、面白がっていけたら。今日のこのイベントで、何か一つでも参加した人たちのヒントになれば」と話した。
御殿場市から参加した30代女性は「甲斐さんが好きで参加した。高山さんのインスタも見ている。いろいろなことが聞けて胸がいっぱい。高山さんのお母さまの話は、小さい頃の経験や思い出が高山さんの今の魅力につながっていて、人を強くするのだと感じた。2人から『欲』についての話もあったが、欲を持つということをプラスに捉えていて、すてきだと思った」と話していた。