
沼津駅北の旧イシバシプラザ(沼津市高島本町)跡地の仮囲いに絵を描くプロジェクト「カベヌマ」が完成し、9月6日、お披露目会が行われた。
沼津市が舞台のアニメ「ラブライブ!サンシャイン!!」のイラストも掲出した(関連画像5枚)
1978(昭和53)年、製紙工場跡にオープンしたイシバシプラザ。地上4階・地下1階で、売り場面積は約2万2500平方メートル。イトーヨーカドーのほか専門店が入居し、多くの市民に親しまれてきたが、施設老朽化に伴い2021年8月22日に閉店した。閉店後、建物は解体されて更地になり、白い囲いで覆われている。
完成した作品は、画家・田川誠さんとディレクター・深澤慎也さんから成るアートチーム「ペトロアンドヨゼフ」の「THIS IS POP NUMAZU!」、沼津市在住の画家・マツナガマサエさんの「始まりについて」、沼津市公認おさかなアートクリエーター・すずきしょうたさんの「波とクジラとレジ袋」、沼津市内の高校で美術教員をしながらアートワークショップなどを行う斉藤遥加さんの「はずむように、越えていく」、沼津市在住のイラストレーター・MOKOさんの「#焼き菓子沼」、アーティスト・YUSUKE SUGISAWAさんの「前進する身体」、イラストレーター・渡辺純さんの「宇宙は微睡(まどろ)み-sora wa madoromi-」、御殿場市在住の抽象画家・草井裕子さんの「自由」と、7月20日・21日に開催したカベヌマワークショップで市民と共にマスキングテープやシールで色を付けた「祝福」と線画にペンキで塗り絵をした「好きすぎ沼津」の計10点。
沼津市出身のイラストレーター田村映二さんが、協賛ボードの背景に明るい沼津の未来をイメージした「Carnival City NUMAZU」を描いたほか、「この9人の日常が大きな夢の続き 全力で駆け抜けた日々を穏やかな歩みに変えて 変わらない絆は 永久に続いていく」の文字と共に沼津市が舞台のアニメ「ラブライブ!サンシャイン!!」のイラストも掲出した。
お披露目会には作者や頼重秀一市長らが足を運んだ。「自由」を制作した草井裕子さんは「作品は、点を合わせて試作したもので、作品自体は、歩行者であり観客でもある人たちに自由を表現した。制約のある中だからこそ、自由があると言うことを知ってもらえれば」と作品のテーマを語る。
静岡市から訪れた40代男性は「地元アーティストの作品はそれぞれ個性があり、見応えがあった。ラブライブ!サンシャイン!!のイラストは、またこの場所に来たくなる、ここに来たらAqoursがいるかもしれないと思わせる絵だと感じた。ショッピングモールが完成した時、これらの作品がどこかに展示されたらいいなと思っている」と話していた。
跡地にはイオンタウンの出店が予定され、絵画は施設完成までの約2年間、掲出される。