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沼津「我入道の渡し船」運航開始 「揺れは少ないが心は揺れる」

「我入道の渡し」

「我入道の渡し」

 観光渡船「我入道(がにゅうどう)の渡し」が3月20日、今年の運航を始めた。

「我入道の渡し」(関連画像5枚)

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 明治時代に始まり、かつては生活の足として利用されていた同船。港大橋の完成により1971(昭和46)年に一度は廃止されたが、1997(平成9)年、観光渡船として復活した。現在は、地元の船大工が手がけた木造の和船で、狩野川河口近くの我入道漁協前からあゆみ橋付近まで、およそ2.5キロを15分ほどかけて結ぶ。

 沼津我入道漁業共同組合の植松敏征組合長は「船に乗ると、頬をなでる風の心地よさや、水面から眺める普段とは違う景色が広がる。天気の良い日には富士山を望むことができる、我入道ならではの景色で、船の揺れは少ないが心は揺れるはず」と話す。

 沼津市内から訪れた保育園児の寺田凰希くんは「船が好き。2回目の乗船。お父さんと一緒に散歩しながら船乗り場まで来た。船を降りたら沼津駅周辺のゲームセンターに行くのが楽しみ」と話していた。

 昨年から船頭見習いとして働く深田鉄雄さんは元水族館の飼育係。「狩野川にはウナギやスズキ、クロダイ、モクズガニなど多様な生き物が生息している。カワウがウナギを口にくわえていたり、運が良ければイルカの仲間のスナメリに出合えたりすることもある」と乗客に解説する。

 深田さんは「『櫂(かい)は三年櫓(ろ)は三月(みつき)』ということわざがあるが、自分は6カ月たってもまだ木製の櫓を上手にこぐことができず、船頭の先輩にいつも叱られていた。たった1回だけ『今日は悪くないな』と褒められたが、その翌日に先輩が急逝してしまった。今もまだ見守られていて、天国から『下手だな』と言われているような気がする。一日も早く立派な船頭になれたら」と意欲を見せる。

 運賃は、中学生以上=100円、小学生=50円。運航日は、5月下旬までと7月中旬~下旬、9月中旬~11月下旬の土曜・日曜・祝日。1日4往復。

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