ボンで開催されている国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産委員会は7月5日、伊豆の国市にある「韮山反射炉」(伊豆の国市中字鳴滝入)が含まれる「明治日本の産業革命遺産」をユネスコの世界文化遺産登録を決定した。
反射炉は鉄製の大砲に使う鉄を鋳造するために必要な溶解炉のことで、熱を壁や天井で反射させ、熱を集中させることができる溶解炉のこと。同施設は1857年に建造された日本で現存する唯一の反射炉で、国の史跡にも指定されている。
本来は4日に審議される予定だったが、日韓間の事前協議が難航したために、現地時間15時(日本時間22時)に延期。パブリックビューイングが行われる予定だった韮山時代劇場(伊豆の国市四日町)も、5日21時からに延期された。
当日は19時に開場し、多くの地元市民らが反射炉の世界郎ロク遺産の瞬間に立ち会うために集合した。
市内に住む50代の女性は「自分が住んでいる故郷の宝が世界にとって貴重な財産になる瞬間を見に来た。伊豆は自然が目立つが、文化も多い場所ということを知ってもらう、いいきっかけになれば」と話す。
市長や関係者らがあいさつした後、ネットで中継された会議の模様を放映。同所の世界遺産が決定された瞬間、会場にいた市民らは拍手に湧き上がり、決定を喜んだ。。
伊豆の国市の小野登志子市長は「伊豆の国の宝が今、世界の宝となった。多くの人の応援のおかげで実現が可能となった。本当に感謝したい」と感謝の言葉を現した。