伊豆半島の付け根に位置する「十国登り口駅」(田方郡函南町桑原)で1月1日、初日の出を鑑賞する早朝特別営業が行われた。
同駅は1956(昭和31)年に開業された駅で、山頂の標高は770メートル。約100メートルほど下にある十国峠ドライブインと3分ほどで繋ぐ。年間の利用客は約23万人。
同駅周辺は近隣の山々より高く、相模湾や伊豆半島、三島や沼津の市街地や富士山が一望できるパノラマスポットで、元旦は初日の出の鑑賞に来場者が訪れるスポットとしても知られていて、元日は午前5時からの特別営業を行っている。
この日は、県内外からの来場者が多く、例年よりも早く午前5時を前にケーブルカーの運転を開始。頂上の気温は氷点下を下回る寒さだったが、同駅を管理する伊豆箱根鉄道広報担当の志村博さんは「今年は暖冬の影響もあり、例年よりも温かいほうだ」と話す。
駅の頂上には日の出を見ようと1,000人を超える来場者が参加。午前6時50分を過ぎると雲から太陽が昇り、来場者たちはカメラやスマホで撮影をはじめ、新年の始まりを互いに喜び合った。
また西側には雲ひとつない富士山が、朝日に照らされ赤く見える「赤富士」が姿を現し、記念撮影する来場者たちが集まった。志村さんは「初日の出と富士山、伊豆の山々が見えるのは同所のいい部分。今年は天候にも恵まれ、多くの人に喜んでもらえたようだ」と話す。
通常の営業時間は8時50分~16時50分。ケーブルカーの料金は大人=片道360円、小学生以下=片道180円。