静岡県立田方農業高等学校（田方郡函南町塚本）で4月7日、入学式が行われた。

　同校は1902（明治35）年に開校した、伊豆の歴史ある農業高校。現在は、生産科学科・園芸デザイン科・食品科学科・動物科学科・ライフデザイン科の5コースに分かれ、未来の生産者を育成する学び舎となっている。

　この日は、男女合わせて199人が入学。満開の桜を散らすあいにくの雨模様となったが、199人はそれぞれの名前を呼ばれると、決意を新たにはっきりした返答した。

　同校の大塚忠雄校長は新入生に向け、「21世紀は環境問題や各国の深刻な問題など、楽観視できることは少ない。しかしいつの時代も、できることを真面目に積み上げていくことは何よりも大事。愚直な行動であっても他人を笑うことなく、素直に育つ生徒になってほしい」とエールを送った。

　式の後、同校出身者という町内在住の男性は「私もここで多くの仲間や、先生に囲まれて育った。自身の子どもも同じ道に進むのかは分からないが、この校舎で一度しかない人生を歩んで、多くのことを学んでほしい」と話す。