伊豆半島を中心に路線バス事業を展開している東海バス(伊東市渚町)は10月15日、創業100周年を記念して「東海バス オリジナルトミカ」の販売を始めた。
同社は1917(大正6)年に伊東自動車として創業し、伊東~大仁間の運行を開始。1947(昭和27)年には日本初のディーゼルバスを導入し、19○○(昭和○)年には小説「伊豆の踊り子」にちなみボンネットバス「伊豆の踊り子号」を運行。伊豆半島全般を営業範囲とし、現在は路線バス244台・観光バス58台を保有する伊豆を代表するバス企業となった。
同社の100周年事業として企画されたのが、現在同社の路線バスで使われている「いすゞ・エルガ」をかたどったトミカの模型。実際の車両と同じカラーリングが特徴で、現在回送中の方向幕で使われている「おかげさまで100周年」を表示するなど、細部まで忠実に再現されている。
同商品について、事業課の古屋学さんは「100周年という記念に、世代を超えて多くの人に愛される商品とは何かと社内で検討した結果、子どももコレクターも欲しがるバスのトミカに思い至った」と話す。
何度も試作を行い、制作期間は約1年に及んだ。古屋さんは「指定したカラーだと東海バスのオレンジとクリームの色の再現が難しかった。何度もカラーリングを行い、トミカでも忠実な色合いに再現するのがもっとも難しかった」と振り返る。
6000個限定で販売。今月15日・16日に開かれた「小田急ファミリー鉄道展2016」でお披露目し、2日間で2000個を売り上げた。その後はバスの主要営業所などで販売し、延べ5000個が売れた。
古屋さんは「ここまで人気になるとは想像できなかった。購買層は、幼児はもちろんのこと、成人やファミリーも多い。高齢者も昔を懐かしんで購入し、昔のバスの風景を話してくれたのが印象的だった」と話す。
売り切れ後は「また何か別の形でトミカを作っていきたい。今後も小室山のイベントなどもあり、100周年イベントは続いていく。これをきっかけに100周年イベントのにぎわいにつながってくれれば」と期待を寄せる。
価格は1,080円。同社の営業所などで取り扱う。