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三島の遺伝学研究所が「お宝」出品 「遺伝学研究のバイブル」に驚きの評価額

今回出品された「種の起源」と著者のダーウィンの写真

今回出品された「種の起源」と著者のダーウィンの写真

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 国立遺伝学研究所(三島市谷田)が12月27日、テレビ東京の番組「開運!なんでも鑑定団」にチャールズ・ダーウィン著「種の起源」初版本を出品した。

価値を半分にしたと言われている遺伝研所有のスタンプ

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 1949(昭和24)年に開所した同施設は、国内外の研究者ら約500人が勤務する国内唯一の遺伝学専門機関。遺伝学の先端研究を行っているほか、ゲノム解析の分野では世界有数の設備と技術を誇り、多くの研究者に情報提供を行っている。

 広報担当者の伊東真知子さんは「三島市が市政75周年記念として、『出張!なんでも鑑定団』コーナーの参加者を募集した。当施設でも三島市を盛り上げる一助になればとエントリーした」と話す。

 伊東さんによると、当初は地元収録の出張鑑定コーナーに出演の予定だったが、「お宝」の価値や公的機関の参加から、番組制作スタッフの要望でスタジオ収録になったという。

 当施設にはほかにも、遺伝学研究に重要な役割を果たす書物が多くあるが、誰でも分かる遺伝学の原点として、多くの人が知っているダーウィンの進化論を選んだ

 桂所長によると、「種の起源」初版本は今から157年前の1859年に出版された物で、発行部数は1250部といわれており、日本国内では現在十数冊が確認されているという。

 桂所長は「当施設の創設当時、研究スタッフは十数人で運営予算も少なかったため、国内外の研究者たちが資料や書籍を寄贈してくれた。『種の起源』は桑田義備博士から若手研究者育成のため寄贈頂いた物」と話す。
 同書はもともと、同施設の書庫で閲覧用書籍として貸し出しを行っていたが、現在は展示室で保管し、貸し出しは行っていない。

 番組内では鑑定の結果、初版として認められ鑑定評価額は750万円だった。「種の起源」初版本は2009年、イギリスの民家で発見された物に1500万円の値がついたという。マイナス査定となった要因は、書籍内に貸出カードと同施設の蔵書を示すスタンプやコードがあったため。

 桂所長は「これまで多くの研究者がこの本を読み、日本の遺伝学発展に貢献した。金額には代えられない価値がある」と話す。

 同施設では今後、年に一度ある研究所一般公開(2017年は4月8日)で展示する予定という。桂所長は「地域の人との触れ合いのきっかけ作りや、若い人の興味につながってくれれば。創設から多くの人たちに支えられてきた遺伝研なので、今後は多くの人や研究者を支えるお手伝いをしていきたい」と笑顔を見せる。

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