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土肥の白ビワ園で「ボランツーリズム」企画-地元の魅力を再アピール

白ビワの木の剪定を行う参加者親子

白ビワの木の剪定を行う参加者親子

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 観光地として知られる恋人岬(伊豆市小下田)隣りの白ビワ園で9月21日、作業体験イベント「幻の白ビワ剪定(せんてい)ボランツーリズム」が開催された。

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 白ビワは同地域の名産品で、通常のオレンジ色のビワは糖度が最大13のところ、白ビワは糖度18と甘さがあり、「幻のビワ」として話題となるほど。「幻のビワ」として話題となるほど。しかし通常のビワとくらべて傷みやすく流通には向いていないため、認知度は低い。現在は約30軒の農家のほか、市営地での栽培が行われている。一方、生産者の高齢化などにより、近年では手入れする人出が不足している課題も抱えている。

 今回の企画を行ったのは、土肥地区出身で、アロマを中心としたサービス事業を展開している新田はるみさん。新田さんは白ビワを使った企画を行ったきっかけとして「仕事中に地元の名物について聞かれ、白ビワについて説明することがあったが、手に入ることが少なかった。この白ビワの存在を多く知ってもらいたく、多くの人が関与するようなイベントを企画した」と話す。

 今回の企画は6月に収穫を終えた白ビワの伸びた枝葉を剪定する作業と、その葉の毛を取り白びわ茶用に加工前作業を行うもの。当日は県内だけでなく、東京など県外から27人の家族連れなどが集まり、地元白ビワの流通開発・保存を行う土肥びわ研究会の会員が作業の方法を伝え、作業を行った。

 八王子市から訪れた会社員の栗原孝夫さんは「数年前に近くを旅行していているときに白ビワを知った。その縁で今回の体験を参加することができ、息子と一緒に体験できて楽しい」と話す。

 剪定作業の後は、同所近くにある土肥ペンション(同)で地魚を中心としたランチと温泉入浴を体験。今回の資金源は地域クラウドファンディング「FAAVO静岡」を利用し、運営する。参加者は、地域産業の手伝いの報酬として地元の観光や名産を楽しむことができるのが「ボランツーリズム」の流れとなる。

 今回の企画について新田さんは「地域の魅力を今回のイベントで知ってもらい、地元の資源をさらに楽しんでもらえれば。これをきっかけに、また参加者が土肥に観光に来てくれるきっかけになってほしい」と話す。

 同企画は今後も継続して行われる予定。

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