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三島で大相撲春巡業 「呼出」と地元スタッフが土俵作り

できあがった土俵に立つ呼出の3人(中央が邦夫さん)

できあがった土俵に立つ呼出の3人(中央が邦夫さん)

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 三島市民体育館(三島市文教町)で4月11日、「大相撲春巡業三島場所」が開催される。

「日本相撲協会」のスコップ

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 三島市での大相撲開催は今回が初めて。

 土俵作りでは、玉県川越周辺から田の土約8トンを搬入。現場では3人の「呼出(よびだし)」が地元設営スタッフらに指示を出しながら全て手作業で土を固め、約6時間掛けて土俵を完成させた。

 完成後は、立浪親方や関係者たちによる土俵祭が行われ、巡業の安全と成功を祈願した。土俵祭を見学した三島市在住の30代男性の一人は「このような相撲の儀式に出合えたことに感動した。相撲の奥深さを知り、ますます興味が沸いた」と話す。

 この日土俵作りを行った邦夫さんは呼出歴25年。「相撲は見るのが昔から好きだった。進路を決める際、自分の好きな道やジャンルを考えて呼出の仕事を見つけた」と話す。

 呼出はそれぞれの相撲部屋に所属し、高砂部屋に入門。力士の世話だけでなく、取り組みの読み上げや太鼓をたたいたり、土俵の整備を行ったりするなど、大相撲の裏方仕事を担当する。

 邦夫さんによると、現在大相撲で働く呼出は45人。本場所中は全ての業務を担当するが、巡業になるとそれぞれがチームに分かれて業務に当たるという。邦夫さんは先遣隊として会場に入り、土俵を作るのが担当。「毎回土俵を作っているため筋肉質な体つきになった。特別なトレーニングはしていない」とほほ笑む。

 「自身は土俵を作り、場を作る。力士はその土俵の上で相撲をとる。呼出は決して華やかな仕事ではないが、相撲を支える大事な仕事。相撲の屋台骨を支えている気持ちが、やりがいに通じる」と邦夫さん。

 「三島場所はぜひ相撲になじみのない人にも見てもらいたい。相撲の世界を知り、テレビを見て、巡業や本場所に足を運んでもらえれば。今後も多くの人に知ってもらえるよう頑張りたい」とも。

 8時開場、12時30分幕内取り組み開始。

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