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東伊豆のシェアキッチンで「漫画家の卵」が展示会 町全体が作品制作を支援

自身の作品の前に立つ木通さん(右)と荒武さん

自身の作品の前に立つ木通さん(右)と荒武さん

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 東伊豆・稲取にあるシェアキッチン「ダイロクキッチン」(東伊豆町稲取)で5月14日から、企画展「マチナカ展示室~漫画家への道~」が開催されている。

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 かつて消防署の分室だった建屋を東京の大学生たちが改修し、キッチン付きの「シェアキッチン」として運営している同施設。現在は同町の地域おこし協力隊として活動している荒武優希さんが中心となり運営を行っている。

 東伊豆町在住の「漫画家の卵」4人にフォーカスした同展。室内には4人のイラストやマンガなどおよそ30点を展示している。

 企画のきっかけは、福岡県にある漫画家養成の専門学校の講師が同町のイベントに参加したことから。漫画家の生活を支えながら制作が行える環境を整えるべく、地域の旅館業や水産加工会社と協力し、若者たちを社員として雇用をあっせんした。

 現在は4人の卒業生たちが東伊豆町で働きながら漫画の制作活動を行っている。卒業生の1人で2017年に東伊豆町に移住した木通都水さん(23)は、稲取銀水荘で浴場スタッフとして働きながら作品制作を行っている。

 木通さんは「もっと画力の技術を身につけたいという気持ちもあるが、自立しながら作品づくりを行いたいという気持ちもあった。今は旅館で働く生活が社会経験となっている」と話す。

 木通さんの作風は主にファンタジーが中心。今回の展示も自身の世界観を感じさせる11作品を展示している。

 木通さんは「細野高原のススキや、パラグライダーの体験など町の人たちが情報をくれたり、誘ってくれたりと、経験をしたことが自分の作品のネタになっている」と話す。

 木通さんの画力は現在職場でも認められ、幼児の来館者向けに塗り絵のデザインも行っているという。「稲取で働きながら自身の夢をかなえていきたい」と木通さん。

 荒武さんは「受け入れ体制はあったものの、実際にどんな作風やマンガを書いているのか、地元の人に触れる機会がなかった。今後はこのような活動を継続していきながら、多くの町民たちと一緒に彼らを支援していきたい」と話す。

 開催時間は10時~16時。入場無料。今月21日まで。

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