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三島でギネス世界記録企画ピンチ 「5000人コロッケ」、ボランティア認定員募集

参加を呼びかける生徒や関係者たち

参加を呼びかける生徒や関係者たち

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 日本大学三島高等学校(三島市文教町)で6月17日に行われるギネス企画が現在、人手不足で開催が危ぶまれている。

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 同校の開校60周年記念事業として、高校の文化祭「桜陵祭(おうりょうさい)」の中で行われる同企画。ギネス世界記録「同時に食べさせ合いした最多ペア数」を狙う。

 同記録は2人1組になって、食べ物を食べさせ合い、ひとくちでも食べられることができたら成功となる。口からこぼしたり、食べ合ったりしないと失格になるという。

 現在のギネス世界記録は2017年、埼玉県吉川市でおにぎりを食べ合った「750組1500人」。今回の記録は地元名物である三島コロッケで、食べ合う数は2500組5000人を予定している。

 企画担当者の木下拓史さんは「きっかけは昨年行った生徒参加の講演会。講演内で高校生がチャレンジしたい項目を集めたところ、多くの生徒から世界記録を目指したいという声が上がった。生徒と先生、地域の人と相談した結果、今回のチャレンジ企画に決まった」と話す。

 「一方、開催2カ月前に問題が発生。5000人の参加者の前に公式認定員が100人必要ということが発覚した」と木下さん。「しかも高校・大学に在籍者やOB、家族や取引先の参加は認めないことが分かった。ギネスとのやり取りをしている時に発覚した」と振り返る。

 その後関係者らは認定員の地元ボランティアを募集。声を掛けた多くの人が規定に該当する人間が多く、5月31日現在、参加者約20人で記録会の開催がピンチとなった。

 木下さんは「当校60年間の歴史で卒業生は5万人以上。在校生は現在、約2000人のマンモス校となっている。人数が多いのがあだになった。問い合わせる企業にもOBがとても多い。普段はうれしいことだが、今回ばかりは困った状況」と話す。

 6月5日まで1周間を切った現在、教職員たちだけでなくOBや関係者たちも認定員の募集を関係各所に呼び掛けている。

 OBの一人で地元建設会社役員の平野英昭さんは、自身が所属する商工会や法人会に参加を呼び掛け、イベントを成功させようと努力しているという。平野さんは「現在は逆風の風が吹いているが、今こそ地域と学生たちのつながりの力が必要とされている。先輩として、後輩たちのピンチを手助けしたい」と望みを捨てない。

 木下さんは「今回の企画を通じて、世代・場所を超えたコミュニティーを形成できたら。生徒たちにもコミュニティーの力の素晴らしさを体験させたい。多くの人の力をお貸しいただければ」と話す。

 認定員ボランティアの募集締め切りは6月5日。応募・質問は同校ホームページで受け付ける。

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