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三島の高校でコロッケ食べさせ合いギネス世界記録 「地域の力」で世界記録に

ギネス挑戦に向けて食べ合う生徒や先生たち

ギネス挑戦に向けて食べ合う生徒や先生たち

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 日本大学三島高等学校(三島市文教町)で6月17日、ギネス世界記録の挑戦企画が開催された。

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 同校の創立60記念とご当地グルメ「みしまコロッケ」のブランド誕生10周年記念企画。「食べ物を同時に食べさせ合った最多人数」の記録樹立に向け、みしまコロッケを食べさせ合った。これまでの記録は今年の6月3日に大垣市で行われた、水まんじゅう1613組。

 同企画は開催1カ月ほど前から、準備に追われ問題も続出。直前でもっとも大きかった問題は100人の監視員の募集。締め切り1週間前にわずか20人しか集まらず、開催が危ぶまれたという。

 今回の企画は同校の生徒会が中心となって運営した。生徒会担当の木下拓史先生は「学生たちの思いや願い、そして地域の人の気持ちがピンチを救ってくれた。直前には街中の人たちが、参加を呼びかけるなど手助けしてくれた」と話す。

 参加の輪は大きく広がり、応募は予定していた100人を超え、当日は120人の監視員の申し出があったという。当日審査員をした三島市内在住の40代の女性は「世界記録の瞬間に立ち会えると思い応募した。最初はイベントが成功するか心配していたが、多くの仲間がいてとてもうれしい」と期待を膨らませる。

 当日揚げたコロッケはおよそ5000個。コロッケは食品卸を行っている東平商会(駿東郡長泉町)が無償提供したもの。同社の山本雅弘社長は「朝から連続で4時間ほどかかったが、日頃三島コロッケを盛り上げてくれている多くの人に恩返しと思って、今回は提供することに決めた」と話す。

 今回ギネス世界記録にチャレンジしたのは、同校の生徒だけでなくOBや父母、地元を中心とした関係者およそ4000人。挑戦者たちは2列に並んで揚げたコロッケを相手の口に運んで食べさせ合った。コロッケの食べさせ合いに挑戦した同校3年生の市岡徹也さん(18)は「最後までみんなの協力が続いてくれたおかげでチャレンジできた。コロッケの味は一生の思い出になった」と話す。

 集計は当初より時間がかかり、1時間ほど掛かった。登壇した審査員からは1990組のコロッケの食べさせ合いが認定され、認定が発表になった瞬間に会場は湧き上がり、関係者の中には涙をして抱き合う姿もあった。

 木下先生はイベントを振り返り「今回は同校の生徒会が主体になって、生徒たちが行ったイベント。課題や苦難も多く、つまずいたこともあった」と話す。

 木下さんは「ギネス世界記録が目的でなく、今回は自身でやり抜いたこと、経験したことが今後の生きていく上での糧になってもらえれば。記録は塗り替えられるが、この経験は塗り替えられない。今後は多くの人々のチャレンジを応援していく立場に、自分や生徒たちにもなってもらえれば」と話す。

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