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三島のゆるキャラみしまるくん「激動」の1年振り返る-「今は浮かれている」とマネジャー

みしまるくんとマネジャーの長野さんを取り囲む市役所員。多くの人に愛されるキャラを目指す。

みしまるくんとマネジャーの長野さんを取り囲む市役所員。多くの人に愛されるキャラを目指す。

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 年の瀬も迫る12月25日、三島市のゆるキャラ「みしまるくん」が2014年を振り返った。

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 みしまるくんは2011年4月に誕生した三島市のご当地キャラクター。市の木であるイチョウにちなんだ頭が特徴的な「イチョウの木の妖精」という設定。同時に女の子キャラクターであるみしまるこちゃんの2体で市内のイベントサポートや、市のピーアール活動を行っている。

 同キャラを運用・支援の担当をしている三島市企画部政策課の長野祐也(33)さんは、大学卒業後に三島市役所に入庁。税務関係の仕事に配属された後、同課に所属となった。長野さんは自らを「みしまるくんのマネジャー」と呼び、同キャラたちを誕生から支え続けている。

 マネジャー就任当初のことを長野さんは「ゆるキャラブームというのは知っていたが、まさか自分が当事者になると思わなかった」と驚きを振り返る。「当時は右も左もわからない状況。誰かに教えてもらったりアドバイスもらったりする環境もない。ゆるキャラの何から手を付けていいのかわからなかった」と話す。

 誕生当初はゆるキャラブームに乗ってか、滑り出しは上々のみしまるくん。2013年に開催されたゆるキャラグランプリでは1580キャラの中で59位の好成績を残した。「今年はさらなる上位を目指す予定だった」と長野さん。

 一方、今年は各地に氾濫したゆるキャラの影響なのか「飽きた」「ワンパターン」の声も増え、みしまるくんの人気も下火に。今年はグランプリ上位を狙うために外出禁止令やみしまるこちゃんに告白、神棚で必勝祈願などの話題作りも行ったが効果はいまひとつ。さらに隣町の清水町のゆるキャラ・ゆうすいくんとのグランプリの共同戦線を張るも、まさかの直前で逆転。結果はゆうすいくんにわずか1位下の117位で終了した。

 長野さんはグランプリ終了後「周囲からもゆるキャラに対する風当たりが強くなり、不要論も聞いた。今年前半は肩身の狭い思いもあった」と告白。その逆風を振りきったのが、秋から始まったドラマ「ごめんね青春!」の起用だった。

 みしまるくんはドラマの5話に登場し「生まれながら三島以外では生きられない、哀れな妖精」として紹介。みしまるくんの頭部が外れたり、駅伝で走り切るなど従来ではない起用方法がネットなどで話題に。それまで売れ行きがいまひとつだった関連グッズは注文が増え、出演オファーや問い合わせなども殺到。フェイスブックページではわずか2カ月で2,000以上のファンを獲得した。

 現在はみしまるくんグッズ専門の販売店メアリーズ(三島市大社町)の出店や情報番組の出演なども増えまさに「みしまるくんバブル」の状況。長野さんは現在を「10月以前に比べて認知度はとても上がり、まさにバブルの状況。正直少し浮かれている」と笑う。

 来年は、1月7日に開催予定のはとバス「ごめんね青春!ロケ地ツアー」で、同ツアーのお迎えの役割も任命されたみしまるくん。長野さんは「単なるゆるキャラとしての活動だけでなく、三島の地元愛のシンボルとして多くの人に愛される活動をしていきたい。そのためにもマネジャーとして精一杯支えていきたい」と意気込む。

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