溶接体験で思い出の家具をアップサイクルするサービスが2月1日、沼津市の影山鉄工所(沼津市西間門)内の溶接体験工房「アイアンプラネットベース・オブ・沼津」で始まった。
アイアンプラネットは、福井県坂井市にある「長田工業所」が自社の溶接工場を開放して、溶接や金属加工で遊べて学べるテーマパークとして2014(平成26)年から取り組んでいる事業。長田工業所と影山鉄工所が契約を結び、フランチャイズ1号店として2020年にオープンした。製造業の人員不足や「きつい」「危険」「汚い」の3Kのイメージの払拭を目標に掲げている。同社によると、年間100組以上が溶接体験工房を利用しているという。
今回のサービスでは、家庭などで不要になった木製家具を再利用し、新しいインテリア家具に生まれ変わらせるアップサイクルを行う。これまでのシェルフやサイドテーブル、角スツール制作溶接体験の天板を、持参した家具や木材に付け替えることができる。
同鉄工所の吉川諒さんは「このサービスは、溶接体験を予約した人から『階段の踏み板をシェルフの天板として使いたい』という声がきっかけで生まれた。日本で深刻化している空き家問題や不用品の不法投棄の削減にもつながれば。不要なものを捨てずに再利用する文化を広めていきたい。日常生活で関わりのない溶接を体験し、家具を製作する楽しさや溶接の魅力も感じてもらえたら」と話す。
体験料金は8,800円~。