
出荷に適さない「はじかれ野菜」を活用したサラダとおかずの店「サルベジー」(清水町湯川)が7月12日、オープンした。
同店は、デザイナーでもある店主の岡本さんがセレクトした発酵食品や料理に関する本などを販売し、金曜~日曜は、はじかれ野菜を活用したサラダや総菜を販売する。店舗面積は72平方メートルで、イートインスペースも用意する。月曜・火曜は注文を受け総菜と弁当を販売する。
岡本さんは、三島地域の野菜について取材していた際、「味は変わらないのに収穫時期を逃したり、傷が付いたりして出荷できない野菜が大量に発生していることを知った。これらの流通から外れてしまった『はじかれ野菜』をとてもいとおしく感じた」と話す。
はじかれ野菜の情報発信を始めた2021年は、はじかれ野菜のマッチングだけで満足していたが、次第に「自分のやりたいことを明確にしていく」ためにキッチンや店舗の必要性を感じ、今回、店を開くことにした。
オープン初日に来店した清水町在住の40代男性は「こんな風に気軽に野菜が買える店が近所に欲しかった。サラダも野菜もカラフルで見るだけでも元気になる」と話していた。
岡本さんは「はじかれ野菜に市場価値が生まれ、それをおいしく食べた人が健康になる。生産者だけではなく、お客さま、店舗スタッフ、みんながウィンウィンウィンになることが持続可能な社会の在り方」と話す。
今後については、「デザインと料理は、誰かに届けるというコンセプトを持って作るという面では、とても似ている。そして、流通に乗らない野菜でもこんなにおいしく食べられることを伝えながら、今後は、食を通じて、生産者や地域の人たち、飲食店と顔の見えるつながりを広げていきたい」と話す。
営業時間は11時~18時30分。