熱海市各所で現在、「アタミザクラ(熱海桜)」が満開の見頃を迎えている。
ヤマザクラと沖縄のカンヒザクラの自然交配がルーツというアタミザクラの原木は1871(明治4)年ごろ、イタリア人によって熱海に運ばれたとされている。
アタミザクラはカンヒザクラと開花が一緒で通常1月下旬に満開となり、1カ月ほど花見が楽しめるちう。
市職員によると、市で把握しているアタミザクラは233本ほど。うちアタミザクラの名所と言われている場所にある58本の木全ての満開が確認されたといい、1月16日に満開が宣言された。
今年のアタミザクラは通常よりも2周間ほど早い満開宣言となり、例年組んでいたイベントの日程を繰り上げるほど異例の早さとなった。
早咲きの理由について、市職員は「サクラは冬季にある程度の寒さを感じることにより、発芽に向けて動く『休眠打破』という作用がある。昨年は11月下旬に熱海でも雪が降るなど、例年より寒く、これが休眠打破を引き出したのでは」と話す。
市内でアタミザクラの名所と言われている糸魚川では、一足早い春の訪れをカメラに収める多くの観光客でにぎわいを見せている。
千葉県から観光に来たという50代女性は「世間は最強寒波とニュースで話題になっていたが、温泉もあるしサクラも見れたので、心も身体もとても温まった。ピンク色の花を見ると、とても温かい気分になる」と話す。
市内では開花期間中、ライトアップイベントなども開催している。