土肥金山(伊豆市土肥)で9月19日~21日、同施設の世界一の金塊がケースを外して展示される。
15年で約5倍の18億3,000万円の価値になった250キロの金塊
室町時代から金の採掘始まった同金山は、江戸~昭和期にかけ隆盛した金山。推定総採掘量は、金40トン、銀400トンといわれ、佐渡金山に次いで国内2位。
1972(昭和47)年にテーマパークとして開園した現在の土肥金山は、坑道見学や砂金採り体験、砂金の採掘体験など金にまつわる体験が盛ん。通常であれば年間15万人ほどの観光客が訪れるが、新型コロナウイルスの影響で、来場者は半減程度となっているという。
今回ケースを外して展示するのは、同施設のメインでもある重さ250キロの金塊。金塊は2000(平成12)年にちなみ、当時世界最大の200キロで展示を開始。当時は世界一の金塊を見たさに多くの観光客が訪れたが、2004(平成16)年に台湾で220キロの金塊が誕生し、1位の座を明け渡す。翌年には台湾のものを上回る250キロの金塊に更新して展示開始。以降、世界一の座を守り続けている。
2005(平成17)年当時の金塊の時価総額はおよそ4億円だったものが、今年8月8日、金相場が今年最高値の19億4,200万円となり、9月15日現在では18億3,000万円相当の価値があるという。金山を運営する土肥マリン観光の勝呂淳さんは「ここ10年ほど金融相場が不安定なこともあり、金相場は値上がりし続けている。15年で約5倍に値上がりするのは、資産運用としてはとても優秀」と話す。
期間中は来場者には事前に消毒を行い、触った金塊はその都度消毒する対策を行う。勝呂さんは「普段は腕一本しか入らない穴があるだけだが、今回は全方位から触っていいようになっている。期間中は一粒万倍日という縁起のいい日もある。この日のチャンスに世界一の金塊に抱き付いてみては」と呼び掛ける。
営業時間は9時~16時30分。入場料は大人=1,000円、小学生=500円、小学生未満無料。