杉山自動車工業(三島市安久)の杉山公男社長が2月18日、創立55周年記念企画として自社ホームページで「スギジからのメッセージ」を公開した。
1966(昭和41)年創業の同社。2代目で現在社長の杉山公男さんは、英国製の軽量級スポーツカーを趣味で乗っていたことから、軽量級スポーツカー専門修理店として事業を展開している。
同社が今年創立55周年を迎えるに当たり開設したメッセージページでは、公男さんが同社の歴史や、軽量級スポーツカーの魅力や仕事への情熱について約5000文字で語っている。「スギジ」は同社の愛称。
同社では強化プラスチック(FRP)ボディーの修復と成形を行っている。公男さんによると、日本でFRPボディーの成形を行う修理工場は少なく、日本中から修理依頼がやってくるという。「これまでに約2800台の軽量級スポーツカーを修理した」と公男さん。
「自分が好きなことを続けていたら仲間ができ、仲間たちの依頼を受けていたら専門店化していた」とも。「時代を見越して事業を切り開いたというよりも、自分の好きなジャンルだからこそ集中してのめりこんだ結果。大事に車に乗る仲間を見ているとついつい手助けしたくなる」とほほ笑む。
同社のホームページは1998(平成10)年ごろ、公男さんの妻の幸子さんが制作した。幸子さんはパソコン教室で学びながら作ったもので、専用ソフトで作った。(ホームページ公開)当時は目新しいせいか県外」の問い合わせもあったが、次第に更新でしなくなっていったので会社がつぶれたと思われたこともあった」と振り返る。
同社の情報発信は現在、地元商工会議所のアドバイスなどを参考に娘の杉山綾野さんが担当しているという。今年から始めたというインスタグラムによる情報発信では、修理した自動車だけでなく、同社が主催したレースの思い出や、社内で飼っているペットなども載せる。綾野さんは「何気ない情報でもまめに更新することでファンや気になる人の目についてくれれば。インスタグラム経由で修理の依頼なども増えている」と笑顔を見せる。
公開したメッセージでは、公男さんがこれまで大切にしてきた思いをはじめ、綾野さんについても触れている。公男さんは「自分の背中を見て成長し、ライトウェイトスポーツカー修理技師のキャリアも20年以上。今回のメッセージでは娘の技術力の高さも一緒に知ってもらい、安心して事業を娘に任せていきたいとの思いも込めた」と話す。
綾野さんは「これからも愛車を大事に乗ってくれるユーザーにとって安心できる存在になれるよう、父と一緒に頑張っていきたい。そのためにもファンに愛される会社として情報発信を行っていきたい」と意欲を見せる。