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伊豆の旧家を宿泊施設に 地域資源生かし「土肥ならではの時間」提供

高野さんとロクワットの玄関

高野さんとロクワットの玄関

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 築約300年の旧家を活用した複合施設「LOQUAT(ロクワット)西伊豆」(伊豆市土肥)に4月1日、宿泊棟がオープンした。

「三の蔵」の2階

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 江戸時代から続く旧家「鈴木邸」の建物を活用した同施設は、約20年間空き家になっていた約2300平方メートルの敷地内に母屋と土蔵3棟、庭園を有する。

 母屋は2月6日、イタリアンレストラン「タケル・クインディチ」、ジェラートとパンの店「サンティ」として先行オープンした。3月10日は3つある土蔵のうち1棟を「蔵エステ」「BAR 一ノ蔵」としてオープンした。17時までは「自然療法サロン ミモザ」による土肥の白びわを使ったエステティックサロン、夜はバーとして地元のかんきつ類やシイタケを使ったカクテルなどを提供する。

 宿泊棟の「二ノ蔵」「三ノ蔵」は蔵1棟貸し切り1日2組限定で、蔵の中にはリビングと寝室、洗面、トイレ、シャワールーム、テラスには源泉かけ流しの露天風呂を設置する。

 同施設を運営する「土肥観光活性化」(伊豆市土肥)社長の高野由之さんは「1年半ほど前にこの場所を地域のために活用してほしいと所有者から提案された。鈴木邸は祭りや琴教室など、地域の人が集まる場所だったため、建物を生かしながら地域の持つ価値を利用客に届けられるような複合施設にした」と話す。

 現在、女性利用客が多く、レストランとジェラート店は地域の人気スポットになっている。3月8日はレストランで地元小中学生を対象にしたテーブルマナー講習が行われたほか、施設を舞台としたマルシェを開催するなど、地域とのつながりも積極的に展開している。

 高野さんは「観光地化されすぎず生活が残っていて、しっとりとした街の良さがある土肥にポテンシャルを感じた。月ヶ瀬まで道路が延び、アクセスも良くなった。海辺は、沖縄のような青々とした色のイメージではなく、夕日のオレンジや土肥桜のピンクなど、落ち着いた暖色系の手触り感が土肥にはある。ここにしか無い価値、時間の過ごし方を提案したい」と意気込む。

 宿泊料は大人1人一泊(平日、夕食朝食付き)=6万円~。

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