フェンシング交流拠点施設「F3BASE(エフスリーベース)」(沼津市大手町)が6月1日、沼津駅北口の商業施設「BiVi沼津」3階にオープンした。
施設面積は750平方メートル。フェンシングの競技コート「アルミピスト」を6台設置し、更衣室兼会議室、トレーニングルーム、バリアフリー対応のトイレ、シャワールームなどを備える。
常設のフェンシング場は静岡県では初となる。「フェンシングのまち沼津」を推進する沼津市などが整備した。7月には東京五輪フェンシング日本代表などが事前合宿を行う予定。
同日行われたオープニングセレモニーには日本フェンシング協会会長の太田雄貴さんや「フェンシングのまち沼津推進協議会」のメンバーなど約50人が参加した。
頼重秀一市長は「フェンシングの取り組み拠点となる同施設が完成し、今後は新体育館や新温水プールの整備などが控えている。中心市街地をスポーツエリアとして市内のスポーツ環境の拡充をし、より多くの市民がスポーツにチャレンジする健康で笑顔のまちを実行していきたい」と話した。
太田さんは「この施設に足を踏み入れて感動した。これほどたくさんの人を巻き込み、思いを乗せてスタートできる施設は世界的に見ても類を見ないと思う。まさに心に突かれた」と感想を述べた。「常設の意味合いは強く、この施設をフェンシングの情報発信の場の一つとしていけたら。今後コロナが落ち着いたらアジア諸外国とフェンシングで交流するなどの活用で、沼津がロールモデルになっていってほしい」と話した。
沼津からフェンシングのメダリストを出すために必要なことについては「メダルを取るためには時間がかかる。ワインと一緒で口に入るまで土壌をつくることなどさまざまな苦労があるが、この施設ができた今、苗を植えた段階にある。メダルは最後の瞬間で、まずはオリンピックに出るという目標に向かって、楽しみながらトレーニングしてほしい」とも。