「Yuki Ota Fencing Camp2021」が12月25~27日、フェンシング拠点「F3BASE」(沼津市大手町)で行われた。
北京・ロンドン五輪銀メダリストの太田雄貴さんが2014(平成26)年から主催している同キャンプは、若手フェンシング選手の育成を目的にしている。昨年度に続き2年連続で沼津市で開催された。
全国の女子フルーレU-20、U-17カテゴリーの中から選出された中学2年生~高校3年生の選手8人が参加。フェンシングのアナリストやトレーナー、スポーツコーディネーターなどプロの指導者から戦術や自己分析、目標設定、トレーニング方法などの講義を受けた後、実践練習に取り組んだ。
太田さんは「いい選手の知識や考え方の共有を目的にキャンプを行っている。トップ選手ほど言語化が苦手で感覚的にフェンシングをしていることが多い。言語化して再現性を持たせることで、各選手が地元に戻って周りの選手にノウハウを伝える良いサイクルをつくりたい」と話す。
2年連続沼津で開催したことについては、「整備が整っていて、指導者がいて、市民の理解がある。そして日本一高い富士山が見え、向上心の醸成ができることが沼津の強み。今回のキャンプと同日に大会があり、約1000人の関係者が来たがオペレーションができるまち。設備と人、両方が整っているまちはなかなか無い。フェンシングのできる環境として全国トップクラス。沼津からオリンピアンを輩出できることを信じている」と話す。
3日間のキャンプを振り返って「選手に伸びしろがあると感じた。強くなるかどうかは彼女たち次第。練習は試合の100倍厳しく、耐え抜く覚悟が必要。どういう人生を歩んでいくか決めるのは彼女たち。フェンシングで上を目指していく気持ちがあるならば精いっぱいサポートしていきたい」と話した。
沼津市役所ウィズスポーツ課の横山憲利さんは「日本の中でトップクラスの選手が集まったが、講師からはここで満足せず、世界で戦うために今何が必要かなどのアドバイスがあった。世界で戦ってその景色を見た太田さんから実際に話を聞き、トレーニングすることで、選手たちにとって具体的な目標を描くいいきっかけになったと思う」と話した。