「頼朝公旗挙げ行列」が8月16日、三嶋大社(三島市大宮町)周辺で行われた。
「三嶋大祭り」の一環。「頼朝公旗挙げ行列」は、1159年の平治の乱で伊豆に流された源頼朝が源氏再興を三嶋大社に祈願した後に挙兵し全国を平定した故事にちなみ行っている恒例行事。毎年タレントや俳優が頼朝役を務めており、新型コロナウイルス感染症の影響で今年は3年ぶりの開催となった。
今年はNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」に出演の俳優4人を招いた。頼朝役は同ドラマで源頼朝を演じた大泉洋さん、安達盛長役は野添義弘さん、源範頼役は迫田孝也さん、仁田忠常役はお笑いコンビ・ティモンディの高岸宏行さんが務めた。4人はドラマと同じ役柄と衣装で参加した。
この日は、北条政子役や徒歩(かち)武者など、公募で選ばれた市民を含む約30人が行列を作り、三嶋大社大鳥居前を15時40分に出発。三島広小路駅を折り返し、三島市民文化センターまでの約1.5キロを練り歩いた。祭りの様子はユーチューブで生配信した。
行列前に三嶋大社拝殿で行われた出陣式で、大泉さんは「この歴史ある三嶋大社の三嶋大祭りに源頼朝役で、このたびやってまいりました大泉洋でございます。このような大役をたまわりまして恐縮至極です」とあいさつ。「皆さまの前でどうしても言いたかったことがございます。この場を借りて、一言言わせてください。範頼、ごめんね」と劇中で暗殺を指示した範頼役の迫田さんに語りかけ、会場を沸かせていた。
大泉さんは沿道に集まった人たちに「ありがとう」と声を掛けながら進み、「三島に帰ってきたぞ。すごい人じゃ。小四郎も連れてきたかったのう。小四郎は今日も撮影だ」と話した。高岸さんは持ちネタの「やればできる」とポーズを取りつつ笑顔を振りまいた。
三島市から家族4人で訪れた五十嵐良樹さんは「家から歩いて見に来た。大泉さんが楽しい時間を届けてくれた。2歳の息子は馬を見て喜んでいた」と話す。良樹さんの妻の祐美絹さんは「大泉さんを生で見ることができて感動した」と笑顔を見せていた。
三嶋大祭りは8月17日まで。