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沼津「チェレステカフェ」10周年 サイクリストと一般客の「橋渡し」役担う

壁中にサイクリストのサインがある店内と小野さん

壁中にサイクリストのサインがある店内と小野さん

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 沼津・口野にあるカフェ「チェレステカフェ&バイク」(沼津市口野)が4月12日、開業10周年を迎えた。

「スモーク・オン・ザ・バーガー」(関連写真3枚)

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 同店があるのは、口野放水路近くで自転車愛好家が走る県道17号線沿い。コーヒーやスイーツ類、フードを提供し、タコライス(1,350円)のほか、人気商品というハンバーガーやピザ類も用意する。

 小野さんは東京都出身。高校を卒業した後、大手ハンバーガーチェーンに就職し、店長も務めたという。会社員時代にサイクリングに訪れた朝霧高原が気に入り、富士宮市に移住。移住したきっかけを「東京生まれで育ったおかげで、火の起こし方を知らずに育ったこと」と話す。「自立できる暮らしを目指し、移住を決めた」とも。

 富士宮でカフェの仕事に就いたことをきっかけに、2013(平成25)年、現在の土地で自身のカフェをオープンした小野さん。開店当時は「サイクリストがジャージー姿のままで休憩できるスポットが少なかった。自身も中学生時代から自転車を愛好していて、彼らにとっての休息施設にしたかった」と振り返る。

 現在の客層はサイクリストと一般顧客が半分づつで、「当初はサイクリストが圧倒的な割合を占めていた」と店主の小野剣人さん「10年をかけてメニューや営業時間を少しずつ変えるなど試行錯誤の結果、サイクリストと一般客のコミュニケーションが見られるカフェになってきた」と話す。

 店舗壁面には国内外のプロサイクリストのサインが並ぶ。2021年の東京オリンピック開催時には、現役オリンピアンが来店したこともあるという。小野さんは「プロアスリートと一般客のハブとして店が交流の場にもなっている」と説明する。

 カフェ運営の傍ら、「カケルバイク」というガイドライダーの育成、および周辺のサイクル観光の普及を目指したNPO法人を2018(平成30)年に設立して運営している小野さん。「設立当初は4人だったガイドライダーは現在8人にまで増えた。サイクリストのみならず一般の人が自転車でしか楽しみを味わえないようなコース設計と地域資源の発信を目指している」とも。

 今後について、小野さんは「自転車文化をより身近に感じてもらえれば。地域活性化に貢献したい」と笑顔を見せる。

 営業時間は11時30分~17時。月曜・火曜定休。

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