「やまがた楽器店」(三島市本町)が6月10日、新店舗での営業を始めた。
1952(昭和27)年オープンの同店。洋楽器・和楽器の販売や楽譜の販売、音楽教室の運営などを行っている。2021年10月に近隣の火災で同店も延焼、2階と3階を焼失し、消火のための放水で1階店舗の楽器なども水没した。
建物を建て替え営業を再開した新店舗は延べ床面積300平方メートル。1階は管楽器や弦楽器、鍵盤楽器、楽譜などを販売する。2階は音楽教室用の部屋を4室用意。店舗前には野外ライブなどを行うことができるイベントスペースも確保した。
同店専務の山形真由美さんは「店が火事で燃えてしまいショックだったが、皆さんからの励ましの声や募金を頂き、店を再建することで恩返しをしたいと思った」と振り返る。「失意の中で出かけた知人の演奏会で涙があふれ、音楽の素晴らしさを改めて体感した。音楽を楽しむことや仲間との出会いなど、つらい時に希望になる、何かが得られる場にしたい」とも。
今後について「店舗前のイベントスペースでイタリアのピザを食べながらカンツォーネを聴いたり、アメリカのハンバーガーを食べながらジャズを聴いたりも可能になった。これからは楽器店だけでなく、音楽と食のコラボイベントなども開催していけたら」と意欲を見せる。
営業時間は10時~20時。