地域交流イベント「認知症カフェ」が7月1日、田方農業高校(函南町塚本)で行われた。
県東部地域に住む認知症患者とその家族を招待する同イベント。同校ライフデザイン科セラピーコースの3年生徒が企画・運営を手がける。同コースでは毎月、テーマを決めて高齢者とコミュニケーション活動に取り組んでいる。
今回は地元の患者や家族合わせて15人が参加。今月は七夕にちなみペットボトルで風鈴を製作した。参加者たちはペットボトルの上部に鈴を付け、風鈴の下に願い事を書いた短冊をつるした。
3年生の武市凜さんは「インターネットで夏らしい工作を検索し、七夕らしい企画を考えた。家でも作ることができるよう簡単な工程にした」と話す。
認知症カフェに参加した函南町在住の70代女性は「主人といつも参加してしていて、ここに来ると若い学生たちと交流でき元気が出る。毎回参加することが楽しみになっている」と笑顔を見せる。
原川均教諭は「町の社会福祉協議会や看護師に協力していただき企画を進めている。3年生は研究課題として、1・2年生は自主ボランティアとして取り組んでいる。毎回多くの生徒が交流を深めている」と話す。
「当コースの卒業生は医療や福祉の資格を取得し職業に選ぶ生徒が多い。実際にふれ合うことで現場の感覚を学んでもらえたら。カフェで積んだ多くの経験をそれぞれの進路の参考にしてほしい」とも。