伊豆地域の子どもたちが企画編集を手掛けるフリーペーパー「KURURA(くるら)」が9月5日、最高賞に当たる「ふじのくに地域共生大賞」を受賞した。
伊豆市地域在住の子どもたちが記者となり、毎回テーマに沿った記事を取材・編集し年に1回発行している同冊子。
記者のチーム編成は小中学生が中心。制作前の講座には、地元のライターやデザイナー、カメラマンなどが講師を担当する。編集には、元こども編集部出身のOBで組織する「コネクトチーム」がサポートする。同冊子の発行は2013(平成25)年から始まり、現在全国16地域で企画が進められている。
「ふじのくに地域共生大賞」は2018(平成30)年創設。暮らし、生きがいを共に創り高め合う「地域共生社会」の実現を目指し、多様な主体・分野の連携協働の促進を図ろうと、静岡県社会福祉協議会(静岡市葵区駿府町)が審査している。
KURURAの受賞は、地域の魅力を生かした情報発信・編集部から卒業しても年下の活動を先輩編集者がサポートする「コネクトチーム」の存在などが評価された。
賞を受け、現在こども副編集長で高校1年生の高橋のの夏さんは「さまざまな団体がエントリーしている中、大賞を受賞できてうれしい。KURURAの活動は10年続いていることに意味があると思う。私自身も活動が続く限り、関わり続けていきたい」と笑顔を見せる。
今年で創刊10年目となるKURURA。発行事業を初年度からサポートしてきた同事務局の高橋いづみさんは「地域の人々をはじめ、多くの関係者の支援で続けてこられた活動。その成果として10年目で得られた大賞を励みに、今後も活動を拡大していきたい」と意気込む。