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「ミスター富士山」が2230回登頂達成 エベレスト登頂に意欲も

富士山登頂2230回を記録した「ミスター富士山」こと實川さん

富士山登頂2230回を記録した「ミスター富士山」こと實川さん

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 沼津市在住で富士山最多登頂記録保持者の實川欣伸さんが9月10日、富士山登頂2230回を達成した。

富士山登頂2230回を記録した實川さん(中央) 関連写真3枚

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 實川さんは42歳で富士登山を始め、2010(平成22)年に1000回目登頂を達成。2014(平成26)年に1673回で、登山者の荷物を運ぶ強力(ごうりき)の梶房吉さんが持つ最多記録を超えた。不眠不休での富士山4登山ルート連続登頂や、2日半眠らず8回登頂、日本橋を始点にした登頂、下田を始点に伊豆を横断する登頂なども達成し、「ミスター富士山」の愛称で親しまれている。

 2022年に2174回の富士山登頂を果たし、2023年の山の日8月11日に富士山の語呂合わせの2230回登頂を目指したが、悪天候や体調不良で断念。夏山シーズン最終日の9月10日に再度、2230回達成を目指した。

 当日は、早朝4時ごろ裾野市の須山登山口をスタートし、富士宮ルートから登って14時ごろ山頂に到着した。山頂では全国から集まった實川さんの登山仲間に胴上げされ、仲間と祝杯を挙げた。
 實川さんは「今年は腰や膝などの痛みもあったため、1日2往復するのは控えた。2000回以上富士山を登頂してきたが、今回が一番プレッシャーを感じた」と話す。

 「今年は56回登ったが、迷っていることは、あと2カ月ほど登れる期間があるので、さらに44回登り80歳で1年間100回登頂の記録に挑戦するかどうか。年が年なので、一つずつできることをやっていきたい」とも。

 富士山だけでなく、南極大陸最高峰はじめ6大陸最高峰を制覇している實川さん。世界最高峰であるエベレストには3度挑戦した経験を持つ。初回の2014(平成26)年は雪崩事故でシェルパー6人が死亡し登山を中止。2回目の2015(平成27)はネパールで大地震が発生し、雪崩が起き登山隊のテントが飛ばされ日本人を含む9人が亡くなったため、登山禁止となった。3度目の2016(平成28)年は8749メートルの南峰まで登ったが、凍傷で左手の指3本の第1関節から先を失い登頂を断念した。

 それでも實川さんは来年4度目のエベレスト登頂に挑む。「2024年5月に人生最後の挑戦をしたい。年齢的にも資金面でもハードルが高いが、今後の一番の目標」と意欲を見せる。

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