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伊豆の日本競輪学校で卒業式-49人の「スターの卵」が全国へ

掛け声の後、懸命にかけ出す生徒たち

掛け声の後、懸命にかけ出す生徒たち

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 日本競輪学校(県伊豆市大野)で3月27日、卒業式が行われた。

枝に帽子を投げ、卒業をする「帽子投げ」を行う生徒たち

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 同校はプロの競輪選手の育成を目的とした日本で唯一の専門学校。同校で約10カ月の教育・育成を受けながら競輪選手となる資格を取得するのが目的。毎年全国からのトップアスリートたちがその門戸をたたき、多くのスター選手たちを輩出している。

 同校の入学生活は厳しいもので、早朝6時30 分に起床し朝練習を行う。専門知識だけでなく、一般教養の授業、レース練習など寮生活をしながら練習にいそしむ。男性は丸坊主になり、女性はショートカットにするのが慣例。施設内で携帯電話の使用は禁止され、外部との接触も制限される。

 この日の卒業式は、19歳から32歳までの55人が出席。卒業生たちはそれぞれ緊張した面持ちで壇上に上り、卒業証書を受け取った。式典後には恒例となっている「帽子飛ばし」を行った、生徒たちは円陣を組んで掛け声と共に施設内の木に目掛けて駆け出し、木の下で練習時に使った帽子を投げ、教職員との別れを惜しんだ。

 今月24日・25日に静岡競輪場(静岡市)で行われた卒業記念レースで優勝した新山響平さん(21)は、学校の思い出について「最初は厳しいと感じたが、これから行われる競技生活に意味のあるものだった。自分の成長には必要な期間だった」と振り返り、「早く?級の一流選手たちと肩を並べて出走したい」と将来の夢を話した。

 女性選手の優勝者となった尾崎睦さん(29)は、大学生までバレーボールの選手として活躍し、プロのビーチバレー選手とした活動後に同校に入稿。今回の卒業を機に、プロ競輪選手のキャリアをスタートさせる。目標については「スタート時から逃げ切り先行のスタイルで勝ち続けていきたい。先頭選手が負荷を追う風の影響力にも負けない、力強い走りを見せたい」と意気込む。

 卒業生たちは今年5月の選手登録の後、全国の競輪場でデビューを飾る予定。

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