20~80代のメンバーが所属する美術団体「グループ風土」による作品展「第99回 風土展」が10月31日から、「ギャラリーほさか」(沼津市大手町)で行われる。
絵画や版画、彫刻など約50点を展示する同展。1968(昭和43)年に初開催し、今回が99回目となる。
戦後に沼津の美術グループとして発足した美術団体「静流会」の若手メンバーが現代風の作品を作りたいと創設した「グループ風土」。会長を決めず、メンバー全員が対等な立場で「自由で創造的」「個の多様性」をコンセプトに活動する。
創立メンバーの一人で最高齢の版画家、杉山英雄さんは沼津市在住。静岡大学教育学部卒業後、沼津市内の多くの中学校で教鞭(きょうべん)をとった。これまで二科展に6回入選。1983(昭和58)年に静岡県芸術祭で文部大臣賞受賞、2010(平成22)年に第20回富嶽(ふがく)ビエンナーレ展最優秀賞を受賞した。版画家の山口源に師事し、現在は顕彰会「山口源の会」会長を務める。杉山さんは今回の展示会でドライポイント技法を使った「花と埴輪(はにわ)」「朝顔」の2作品を展示する。
11月2日・3日は「ドバ」さんによるライブペイントを行う。ポストカードサイズの絵をミリペンで描き、壁に貼っていく。
「グループ風土」の青島正和さんは「所属メンバーの高齢化で自然消滅してしまう美術団体も少なくないが、『グループ風土』はメンバーの何人かが美術の教諭として働いていたこともあり、絵の得意な教え子をメンバーに迎え入れ、幅広い年齢層で活動している。バラエティーに富んだ作品を見に来てほしい。来年の100回目は沼津市民文化センターでの開催を予定している」と話す。
開催時間は10時~17時(最終日は17時まで)。入場無料。11月5日まで。