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沼津・戸田で深海魚撮影会 4メートル超のアシタカガニも

4メートル超のタカアシガニを撮影する参加者たち

4メートル超のタカアシガニを撮影する参加者たち

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 沼津の戸田漁港(沼津市戸田)で5月9日、イベント「深海魚撮影会・深海魚詰め放題」が開催された。

足を伸ばすと水槽のサイズを超えてしまうアシタカガニ

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 イベント内容は、当日に水揚げされた深海魚などを漁港に並べ、事前予約した参加者が魚たちに触れ撮影するもの。撮影終了後に一部の深海魚は小型バケツに詰め込んで持ち帰ることができることもできる。

 開催は先月に続き2回目。参加者50人は、デジタルカメラやスマートフォンを片手に記念撮影するなど、深海のミステリアスな生物に触れる機会を楽しんだ。

 イベントに関して、戸田地域に深海魚の生態調査で訪れる東京大学の猿渡敏郎助教は「戸田漁港は深海2400メートルと日本一深い駿河湾に面しており、トロール漁船も常駐している非常に良い漁港。なので、多くの魚に出合える。しかも、生の深海魚を触って撮影する機会は、知っている限り日本でもここだけ」と話す。

 今回引き揚げられた魚には、メンダコやエイのほか、戸田が水揚げ高1位を誇るタカアシガニも多く含まれており、今回は体長4メートルを超すタカアシが会場を騒然とさせた。

 タカアシガニの体長平均は1メートル程度のものだが、今回のタカアシガニは体長4メートル超、体重も10キロを超す大物。漁協関係者は「年に数度しか揚げられない大物。しかも破損することなく、爪も完全体は非常に珍しい」と話す。

 今回のイベント企画「深海魚プロジェクト」リーダーである中島寿之さんは「このイベントを通して、深海魚のフォトコンテストを開き、ゆくゆくは戸田の風景を集めたカレンダーを作ることが目標。イベントやカレンダーを通して深海魚を供給している港のイメージを発信していきたい」と意気込む。

 普段、地元でタカアシガニ料理店や旅館を経営する中島さん。4メートル超のアシタカガニの価値について、「大きすぎるとカニは肉の部分に海水が多く含まれ塩の味が濃くなり価値が下がる。あの大きさのカニは珍しいが、カニ料理としての価値はない。多くの施設は水族館に寄贈されることが多い」と話す。

 次回撮影会は9月15日の禁漁明けに2度行う予定。詳細は戸田観光協会のホームページで告知する。

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