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戸田に「ご飯のお供」をテーマのセレクトショップ 渋谷の元クラブ店長が一念発起

西伊豆で伝統的に作られている「潮鰹(しおがつお)」と持つ鈴木さん

西伊豆で伝統的に作られている「潮鰹(しおがつお)」と持つ鈴木さん

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 アシタカガニの水揚げで知られる沼津市戸田地域に4月1日、「小道の駅 うめロク商店」がオープンした。

西伊豆の伝統ある「ご飯のお供」である潮鰹(しおがつお)

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 同日オープンした道の駅「くるら戸田」の近隣に位置する同店。店舗は元クリーニング店の受付部分を改装したもので、店主の鈴木剛さんが集めた商品が店内に並ぶ。

 商品ラインアップは、鈴木さん自らが収穫して漬け込んだ自家製梅干し、自然農法で作ったお茶、「卵かけご飯」に合う農場直送の「アローカナ」「ウコッケイ」「名古屋コーチン」などの卵、手火山式焙乾法で作った削り節など、「ご飯のお供」に合う商品が並ぶ。

 沼津市出身の鈴木さんは高校卒業後、料理人を目指すべく上京。東京時代に渋谷のクラブで従業員として働き、店長を経験。2014年冬に一切の仕事を辞め、同店と移動販売の準備を行ってきたという。

 鈴木さんは「自分が子どもの頃に食べていた食材が減ってきて、その味が消えつつある危機感を覚えた。当時の食卓には、素材のストレートな味がする物が並んでいた。昔の味の伝統と文化を残したく、ご飯に合うセレクトショップをやりたいと思った」と話す。

 同店は土曜・日曜・祝日のみの営業で、平日は向かいの道の駅で、近隣農家直送の野菜販売を行う。

 「交通の不便さや高齢化が進み、戸田地域では買い物難民になる人が少なくない。現在は野菜販売にとどまるが、今後は買い物難民になる人を対象に、店で取り扱っている物だけでなく、伊豆や静岡の食材も届けていきたい」と鈴木さん。

 クラブ店長からご飯のお供専門店への転身について、「クラブは従業員と利用客を大切にし、食は多くの人にとって大切なもの。人を大切にするという意味では共通していると思う。今後も人を大切にしながら、食の魅力を伝える仕事を続けていければ」と意気込む。

 営業時間は、土曜・日曜・祝日=13時~21時。

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