熱海サンビーチ(熱海市東海岸町)で1月9日、第70回寒中水泳大会が開催された。
同大会は今年で70回目の恒例イベント。毎年成人式後に行われるもので、成人式を祝して、市内外の参加者が寒中水泳を行う。
今年は県内外から、最年少7歳から最年長73歳の合計73人が参加。この日の熱海の気温は18度で水温16度。大会関係者は「ここ数年にない暖かさで、昨年のような厳しい寒さではなく、関係者もほっとしている。今年は思う存分イベントを楽しんでもらえれば」と話す。
この日、市内で行われた成人式から駆けつけた新成人は3人。新成人の中の1人で、熱海市出身で現在大学生の森隆太郎さんは、成人式の感想について「社会からどのように見られているか、改めて自覚した式だった」と話し、今回の参加について「周囲からの誘いもあり、一生に一度の思い出として参加した」と話す。
参加者たちは浜辺での記念撮影後、入念な準備体操を行い、熱海の海に入った。中には駆け足で飛び込み、沖から30メートルほど一気に泳ぐ参加者の姿も。参加者はその後、海中で万歳を行い成人式を祝った。
海中水泳を見守っていた、森さんの母である美千代さんは「三人兄弟の末っ子で、幼い時は病気がちの子だった。今はハンドボールの選手として活躍するほど元気で、最後の子育てで一段落した気分」と話す。将来の成長については「多くは望まない。健康で暮らしてくれれば」と隆太郎さんの寒中水泳姿を見守った。