沼津のプラサヴェルデ(沼津市大手町)で2月26日、「ものづくり特別講演会」が開催された。主催は静岡県東部地域技術新興協議会。
同イベントは県内東部の経営者をメーンとした講演会で、ものづくりをテーマとした2本の講演会を実施。1部は中小電機メーカーを模した芸術ユニット「明和電機」の土佐信道社長、2部はトムスチーム監督の関谷正徳さんが、それぞれ登壇した。
同イベントの開催について、協議会の稲葉大典事務局長は「静岡東部には高い技術力を誇る町工場や会社が多く存在する。しかし、海外勢の台頭や不景気の影響もあり元気がない。今回は東部の経営者たちに、ものづくりの楽しみや喜び、そして夢を持ってもらい、前向きに取り組めるような人選を行った」と話す。
1部では「ナンセンス発想とものづくり」をテーマに、同社の歩みと開発製品の紹介をする「会社説明会」を実施。同社のヒット商品で30万個以上を売り上げた「オタマトーン」の開発経緯から、自身のアイデアの発想方法などを披露。約100人の参加者たちからは、演奏の実践や失敗談なども含め、多くの笑いを集めた。
講演会を終了して、土佐社長はものづくりの原点となるアイデアの発想方法について、「イラストや文字が描けないという人もいるが、まずは自分なりに思ったことをメモすることが大事。上手や下手ではなく、自身のアイデアを練り続けることが大事」と話した。
参加した40代の男性は「異業種ながら考え方や、ものづくりの姿勢についてとてもユニークな考え方を学べた。自身も頭の片隅に面白いアイデアを常に考えていきたい」と話す。