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伊豆・函南で「函南西瓜」出荷最盛期 農家9軒で6万個

ラインに運ばれてくるスイカたち。この日は高校生の体験学習も行われていた。

ラインに運ばれてくるスイカたち。この日は高校生の体験学習も行われていた。

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 函南町の特産品「函南西瓜(スイカ)」が現在、出荷最盛期を迎えている。

スイカの質を手で確かめる三田さん

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 同町のスイカ農家・栗田稔さん(53)によると、昭和30年代前半から栽培が始まったという函南西瓜は、栽培農地が海抜80メートルから100メートルにあり、寒暖差が激しいことから、水分の含んだ甘いスイカができるとう。

 ほかの地域のスイカと異なり、水分をしっかり持ちながらスイカの歯ごたえが楽しめるのも、同スイカの特長という。現在は9軒のスイカ農家が生産を手掛けており、年間約6万個を出荷する。

 6月6日は、9軒の農家とJA職員たちが出荷場に集まり、市場に向け出荷作業を行った。出荷作業は農家全員が参加して流れ作業で行うもので、近隣では珍しい光景という。

 「ここより大規模の出荷になると、全て機械化してしまうし、ここより小規模だとそれぞれが出荷準備を行う。全員そろって出荷作業するのも、この地域の農家たちの特徴」と栗田さん。

 トラックに詰め込まれたスイカは、特別に作られたラインに運ばれ、大きさと質を選別。Sから4Lまでの6種類に分類され、味の質は3種類に分けられる。価格は市場価格で1玉3,000円~5,000円ほど。大きさと質によっては5,000円を超える物もあるという。

 6万個にも及ぶスイカの質の選別は、全て人の手で行う。この日選別したのは、スイカの選別歴15年以上のJA三島函南の職員・三田秀樹さん。三田さんは「1日数千個を選別をすることもある。たたいた時の響きや弾力などで判別する」と話す。

 栗田さんは、スイカのおいしい選び方について「触った触感がツルッとしているものより、多少デコボコしている物のほうが甘みが多い。ヘタの部分がくぼんでいるのもおいしい証拠。これから家庭にスイカが出回る本格シーズンが始まる。ぜひ函南名物のスイカを味わってほしい」と話す。

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