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稲取で奇祭「どんつく祭」 2000年続く「子孫繁栄」願う

祭り終盤に打ち上げられた花火と面台車。奥にあるのは4メートルの「ご神木」

祭り終盤に打ち上げられた花火と面台車。奥にあるのは4メートルの「ご神木」

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 稲取温泉(賀茂郡東伊豆町稲取)で6月3日、「どんつく祭」が行われた。

ご神木にまたがる女性

 同祭の発祥は2000年前、稲取の素戔嗚(すさのお)神社の祭りとも伝えられている。伝承による祭りでは、その年に成人する男性が「お面さん」と呼ばれる赤色と青色の天狗面をかぶり、男性器を模した棒で住民を突きながら民家を巡るという儀礼があり、突かれた人は夫婦和合や子孫繁栄、無病息災がもたされるという。

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 同地で伝承の儀式は途絶えたが、稲取温泉では51年前、観光誘客のため同風習を地域の祭りとして復刻し、現在に至る。

 同祭の特徴は、男性器を形どった「ご神木」をみこしに載せ、会場を練り歩くというもの。ご神木はサイズが複数あり、最も大きいご神木は昨年50周年を記念して作られたもので、長さ4.2メートル・直径80センチ、総重量2.2トンとなる。

 その珍しさから「奇祭」として話題を集め、祭りには地元住民のほか、国内旅行者だけでなく海外からも祭りに参加する姿も見受けられた。

 今年は東伊豆役場前に会場を移設し、19時にスタート。みこしを担いだ男女らが参加し、会場を沸かせた。みこしが止まっているときは、ご神木を前に祈念する人の姿も。ご神木にまたがるとご利益があるとされていて、この日は多くの人が体感した。東京から社員旅行で来たという女性は「思うほど卑わいではなく、まつりの盛り上がりを感じられる。とても楽しい」と話す。

 21時前には、目の前の稲取港から同祭のフィナーレを飾る打ち上げ花火を上げた。目の前で見た、地元出身の20代の主婦は「とても迫力があり、楽しかった。自身にとって毎年初夏に行われるので、これを見ないと夏が始まる気がしないほどだった」と振り返る。

 同祭に参加した県内在住の男性は「最初は奇祭の情報を聞いて、仲間たちで盛り上がって来たが、実際に来てみると子孫繁栄などを願う立派な伝統を感じた。最近はわいせつ物と芸術や文化の境界線についてニュースになるが、2000年続く伝統なので今後も継続してほしい」と話す。

 同祭は6月4日も開催する。

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