伊豆・韮山地域で現在、水田の水面に富士山の遠景が映り込む「逆さ富士」現象が見頃となっている。
同現象は6月初旬の田植えシーズンに見られる、中伊豆地域の初夏の風物詩。
同地域で農業を営む60代男性は「当地域はイチゴのハウス栽培が盛んで、イチゴの収穫が終わるまで田に水を入れるのが常。(田植えは)ほかの地域よりも遅いのが特徴」と話す。
水田に富士山が映り込む条件について、伊豆の国市在住の伊澤賀奈代さんは「田植え前後に晴天で、風がなく、空気が澄んでいるのが条件。梅雨の今の時期に逆さ富士が見られるのは珍しい。田植えから数日経過すると稲苗が伸びてしまうため、数日しか見られない」と話す。
6月12日早朝、逆さ富士を写真に収めることに成功したという伊澤さんは「早朝のひと時だったが、狙い通りの写真が撮影できてうれしい。苗が伸びるまであと数日しかないが、またベストショットを狙いたい」と意気込む。